社会性などがしっかり育っていないと、子どもは伸びないということが小学生教育の前提としてあります。そのため、小学校のお受験では、社会性があるかないかを子どもの遊びを通して観察し、評価しています。お受験で評価されるためには、「周りの雰囲気を理解し合わせられる」「人の気持ちを聞き取ることができる」などの社会的なマナーやルールが身についていなければなりません。
社会には慣習やしきたりがあるということを家庭教育などで学ばせることが子どもを成長させるためにはかかせないことはいうまでもありません。子どもを公共の場所などに連れ出して、実際に社会のマナーやルールなど体験させる機会を数多くもつことが大切です。
電車に乗せて「電車の中では、寝ている人、静かに本を読みたい人、スマホをしている人もいるので大きな声を出すと迷惑なのよ」「靴を脱がないで窓を見ていたら隣の人の洋服を汚すからダメよ」。優先席についても「お年寄りやお身体のご不自由な人が座るところなのよ」と話すことで電車のなかでは、どのような行動をとれば良いのかが少しずつわかってくるはずです。
レストランでは「通路を走り回るとお料理を運んでくるお店の人にぶつかってしまうよ」「ケンカをしたり大声でわめいたりすると、お店の雰囲気をこわして、周りの人が落ち着いて食事ができなくなるのよ」など、レストランでやってはいけないことを話して聞かせます。それでも聞き分けがないこともあるでしょう。その場合には、「いいかげんにしなさい」とどなったりせずに、強い口調で「走り回るなら外にでなさい」ときっぱりとした態度を示すことです。
病院では子どもも「ここは騒ぐところではない」と、雰囲気を感じ取って静かにしていると思いますが、病院に行く前には「病院には具合の悪い人がいるので騒いだら絶対にダメよ。騒がないと約束してね」と予め教え聞かせておくと、その後、どこの病院に行っても静かにすることが守れるはずです。
家庭教育のひとつとして社会生活を経験させることで、社会にはやってはいけないことがあり、それを無視すると人に迷惑をかけることがわかるはすです。その経験が社会性を培い お受験で力を発揮できるはずです。